OHIRUNE Diary January 2006(1)


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2006.1.1 (Sun) in NY    ★★★

楽しい温泉の夢を見た。小さな温泉が集まる奇妙な建物を覗いていると、みるまにするするお尻で滑り、そのまま扉があいた向こうの温泉にどぼんと落ちるという夢だった。 夢のなかで、あらあら気持ちいいけど、服をぬいでからにしたかったねぇ、と思っているのだった。今年の目標。せめてもう少し運動すること(歩くとかヨガとか簡単そうで楽なもの。もしくは不買運動とか抗議運動とか偉そうなもの)。 今年こそ家計簿を三日坊主にならずにつけること(成功したためしなし)。薬屋で2本目の咳シロップを買う。じっくり裏の成分表を眺め、有効成分の%表示が一番高い強力なのを選ぶ。 咳止めシロップにゃ今やかなり詳しい私だ。レジで私の前のおじさんは咳をしながら、ヴィックスのシロップを買っていた。「それ、Dextromethorphanがこっちより3%少ないですよ」と言いたくなるが、言えずに黙っている。 かわりにレジの女の人に「売れてるみたいですね、咳どめ」と言うと、「オーイヤァァァ」と深ーくうなずいた。そのまま歩いて、川沿いのパスマークへ。巨大なスーパーの中にいると、郊外にきた気分でうきうきする。 夕、配達してもらったスーパーの袋のなかに、年越し蕎麦用に買った蕎麦が入っていた。遅いや!
 
晩ご飯はラムのクスクスロール、水菜のサラダ、うずら豆サラダ。うずら豆は圧力鍋で下ごしらえ(圧がかかったら6分)したものを、小分けして冷凍しておいたので、まだまだある。 スーパーで買ったラッフルのうねうねチップ。ディップがつけやすいよう波状になっているのが、いかにもディップ&チップス好きの人種らしい発明なり。一応ローファットで悪あがき。
 
2006.1.2 (Mon) in NY    ★★

雨模様。厳しいユダヤ人のおじさんの文房具屋へ行く。今日は鍵までかけてある。ノックをして入れてもらわないといけないのだ。その時点で「わざわざ入れてやった」「入れてもらった」という力関係が生まれている。 親方はスクラップブックが欲しかったらしいが、そんな洒落たものはこの小さな店にはない。が後には引けぬ気配を察し、妥協してスケッチブックを買っており。他の大きな店に行けばいいのがあるのに、しょぼい画用紙で代用するという。 この店に他の客がいるのをまだ見たことがない。せめて近所にあともう一軒ほしいなぁ、やさしくなくてもいいから普通の文房具屋。
 
晩ご飯は、ディップと昨日買ったうねうねチップスとアスパラ、大根、ポークソテー。ポーク(バルサミコと醤油で味付け)も手づかみでディップをつけて、がしがし食べた。 ディップはバーモント州のジャニスがクリスマスに送ってくれたガーリックディップの素。サワークリームにまぜて数時間おくだけ。毎年このディップの素?を送ってくれるのが嬉しい。
 
2006.1.3 (Tue) in NY    ★★★

雨模様。年末年始は雨ばかり。おそるおそるの仕事はじめ。一気に不安と恐れがどよーと押し寄せてくる。このまま一生ろくなものが作れぬのでは、と思うと、肩のあたりが何かとりついたように重い。 ずっしりした肩のまま中華スーパーへいき、買い物。下ごしらえした海老や野菜、調味料など持参でナッシーの新居へ@E.Village。にんにくもあらかじめ切っておいたので、バスの中で自分がすごくにんにく臭いのがわかる。 リュックの中にも臭いがつきそうだったので、「この荷物ですよ、クサいのは私でなく」という顔で袋を膝においた。今日は一品持ちよりで新年会。 りまじいが蕎麦サラダ、ナッシーは炊き込みご飯、えっちゃんが鶏のネギ生姜焼き、マッキーは仕事帰りなのでパテ&クラッカーとワイン担当。テーブルも椅子もないので床にテーブルクロスを敷いて食べる。 ピクニックのようで楽しい。この家もいいが、前の家の変態ルームメートを一目見たかった、と皆で残念がった。帰り道、肩はいつしか軽くなっていた。
 
2006.1.4 (Wed) in NY    ★★

続いてます、家計簿四日目。真剣な家計簿は性格上、とうてい無理なので、380円の薄いノートだ。Housekeeping Bookと書いてあり、その下に英語で「便利で使うのが楽しい、素晴らしいノート!」とある。 アメリカ人に見せると、日本の商品に書かれた英語キャッチにたいてい怪訝な顔をするが、これも…? 一ヶ月を2ページにおさめるという強引さなので、あまり細かく書き込めない。 買い物はこの2ページにおさまるほどで、すませえよ!と言われているようだ。ええ、すませますとも、と便利で素晴らしいノートを睨む。
 
2006.1.5 (Thu) in NY    ★★

昨日はアパートの階上の人に、エレベーターで挨拶された。もう35年住んでいるというやさしげな黒人の女性。降りがけに「私はバレリーよ〜〜」と顔が見えなくなった段階で言われたので、「わ、私はトモ〜」と顔を見ないまま答える。 今日はお向かいの部屋に越してくるという人と挨拶。東京では、何年住んでいても隣に住むの顔を知らぬままのことも多かった。 このアパートでは住んで一年たたぬうちに、近隣さんやお掃除のおじさん(兼、フリーランスの窓掃除やさん)等、ずいぶん顔見知りをふやした。まだまだふやしたい。猫とか犬の顔見知りもほしい。鼠はいらぬ。
 
2006.1.6 (Fri) in NY    ★★

昨日からPCの調子がおかしい。スリープモードにしようとしても、三秒ほどですぐ起きてしまうのだ。もっと寝てていいよとなだめても、ききやしない。 人間ならメラトニンとか睡眠剤とか色々あるが、なにせコンピュータなので要領がわからず、ネットで色々な方法を検索してみる。 非常に複雑な作業である(私にとっては)。バックアップをとっていないので、「ああこのまま二度と起きなくなるかも」と、どきどきする。 来年の抱負には「バックアップをとる」をいれるつもりだ。あと11か月と25日、慎重にバックアップなしで生き延びねばな。ところでメラトニンを飲むと悪夢を見るのは私だけだろうか。
 
昨日の晩ご飯は焼きそば(牛肉、玉ねぎ、キャベツ、くわい)、水菜ごまあえ、うずら豆と玉ねぎ、人参サラダ。くわいが帆立に見えたらしく、親方が一瞬喜んだ後にがっかりしており。 本日は、「本物」の帆立バター焼き(最後にブランデー小2をふりかけタレにする)、蒸し油菜、大豆とじゃがいものソテー(みりん、醤油、バルサミコ酢)。
 
2006.1.7 (Sat) in NY    ★★★

丁寧な言葉遣いで書かれた本で初めて読んだのは、「斜陽」だったか。小説やエッセイに「〜していらっしゃる」などという言葉遣いが出てくると、ほうっと感心する。 いつか私も書いてみたいが、無理だろうな。ほうっとするのは、自分とまるで違う品のあるひとを見た、という嬉しさからなのだ。よく晴れて寒い午後、バスでサウスストリート・シーポートへ。Brookstoneでテンピュール枕を物色。 ごろごろ寝てみたりして、結局スタンダードサイズにする。サイズが合わなければ三ヶ月以内なら交換してくれるという。三ヶ月も使い古された枕は交換後どこにいくのか…。本日の映画;「Must Love Dogs」ラブコメには必ず「誤解」と「意地」が満載だな。それでもやはりラブコメが私はいちばん好きだ。晩ご飯はラムソテーとほうれん草サラダ、キムチ。
 
2006.1.8 (Sun) in NY    ★★★

フラン&ペグに戴いたチケットで、ミュージカル「シカゴ」を観@アンバサダー劇場。ゴージャス!華やか!な舞台のわりに、ストーリーは昼メロ「女囚、その愛と欲と嫉妬」的世界が繰り広げられているところが楽しめた。 人間みな気取っていても下品好きなのは、小さい子や外国人が言葉を覚えてすぐにうんこ!とか言いたがることでも解る(え、言わないって?)。ショービジネスはそこをついているのじゃな。 終わって、酒&焼き鳥@鳥人。京菜とじゃこサラダの温泉卵ソースがけ、鶏刺身の相撲レスラー・ソース!(ニンニクたっぷりの卵ソース)、焼き鳥(牛タン、手羽、肝、銀杏、ハツ、ししとう)など。 高くて美味しい焼き鳥と高くて下世話なミュージカル。日ごろ滅多に味わえぬものを味わってしもうた。おてんとさんにありがとう。
 
2006.1.9 (Mon) in NY    ★★

数日前の日記を見返していて、はたと家計簿の存在を思いだす。慌てて数日分つけたが、すでに夏休みの絵日記のような適当さ加減だ。でも内容より続けることが大事さねぇ(どうせ大したもの買ってないし)。 次の窓際園芸にそなえ、植木鉢をすべてタワシでごしごし洗う。まだわずかに葉の残った紫蘇を袋に捨てるとき、「生き埋め!」という単語がよぎる。紫蘇霊さまに祟られぬよう、手をあわせた。
 
晩ご飯は、まぐろのにんにくステーキ(タレは酒、みりん、醤油、玉ねぎすりおろし、にんにくを焼いた後のフライパンで温める)、ほうれん草と玉ねぎサラダ、カリフラワーのカレーピクルス。 今年の家計簿…とはいえぬほどの薄手ノート(毎年買っては毎年挫折するため、三日坊主の書きかけノートが何冊も…)。こ、今年こそは頑張りたし。
 
2006.1.10 (Tue) in NY    ★★

夜、T坊J坊と火曜には肉を食べようの会@牛角。J坊はもうすぐロシア人婚約者とパリで落ち合うため、浮き足だっている。フランス語?全然喋れん!といばりながら、どうせ最初のうちはホテルにこもりきりだしな、うひひ…とにやけており。まあ、お下品。 T坊は咳、ビール、咳、煙草、げほげほ…と永遠のループに突入。会計をすませてもまだ酒を頼みつづける暴走気味のふたりを置いて、とっとと先に店をでた。 ずいぶん前から、帰りたいのに我慢してその場に居続ける、ということがなくなった。帰りたいのにそのことを言えぬような間柄の人と飲むことがなくなった、というべきか。 それにしても牛角の店員たちはどうなっとるのか。バーカウンターの中で皆でレモンを投げあい、コップで受けるゲームをして長い間大はしゃぎしていた。まだまだお客はいるのに。でも楽しそう…。
 
2006.1.11 (Wed) in NY    ★★★

グッゲンハイム美術館の「Russia!」展へ。最終日のせいか込んでおり。あちこちからロシア語が聞こえてくる。案内役の手下(ロシア人)に言わせると、「ロシア人はいつも終わりになって駆け込む」のだそう。ロシア人じゃないが、私もそのクチざます。 18世紀から現代美術までらせん状の館内を辿っていたが、ある絵の前でぐっとひきつけられた。普段ならあまり興味のわかない牧歌的な風景画。でもその絵に描かれる光や水や風に確かにさらされている気がして心地よく、長いこと立ち止まっていた。 他を見ていた手下が「シュト?」とやってきて絵を眺めたかと思うと、突然泣き出した。驚いた。だが解る気もした。ロシアに行ったことのない私でさえ郷愁を感じたのだ。 今は帰れぬその場所を思って、手下はヒューンと泣いていた。晩ご飯はアッパーイーストの5何とかと名のついたイタリアンの店でスタッフド・アーティチョークの前菜に、野菜のカッペリーニ、椎茸クリームソース・ラビオリ。
 
2006.1.12 (Thu) in NY    ★★

もぐら絵本の色校届く。あらためて作者のデヴィッド・マクフェイルさんはすごいなぁと感じ入った。絵と言葉がささえあい、どちらが欠けても成立しない世界が本のなかにある。 絵と文が別の場所から呼応しあって完璧となる奇蹟みたいな世界。両方を手がけているからこそできる技だなぁ。絵も眺めるほどに小さく可愛い発見がある。これに見合うような言葉が私にはたして書けたかどうか…。 本日の映画;「ギャベ」ああ、色が。色が美しすぎる。そしてじいさんの喋りはよれよれで、観てるこちらがふにゃふにゃになる。
 
晩ご飯は海老のクレオール風(Kolis Innのサイトのレシピでトマト抜き)。イエローライスに赤ピーマンとグリーンピーを入れ炊いたもの。ほうれん草蒸し。 昼ご飯のベーグルは胡麻、オニオン、ガーリックの三種類。日曜に作ったコールスローはそろそろ食べどきじゃ。
 
2006.1.13 (Fri) in NY    ★★

一日中、霧が濃い。白い布にくるまれた部屋にいる気分で仕事。夕、自然食品の店をのぞく@Orchard St。この手の店には独特のにおいがある。雰囲気、だけでなく本当に独特のにおい。オーガニック臭?土臭さ? 人間にもあるな。このひとオーガニックなかおりねー、というひと。 こちらは雰囲気、だが。自然物、オーガニック系が万一大好きになったとしても私個人はなるべくそういうものを漂わせずいきたい。あとエスニック物大好き臭というのも。 つまり「こんなひとね」と決めつけられたくないってことか。だが無音無臭は難しい。油断すると体の端々からひゅうと漏れでてしまうのだ、仲屋むげん堂好き♪みたいな音符が。 晩ご飯はラムのしゃぶしゃぶ。本日の映画;「Mr&Mrsスミス」この映画でジョリーとブラピは…。てな邪念ばかりがかけめぐり。
 
2006.1.14 (Sat) in NY    ★★

一晩中ものすごい雨風だった。やんだ今、すべての窓ガラスに水滴がみっしり。全方位から万篇なく吹き荒れたらしい。バスで14丁目に行き、ホールフーズで食料、バージンストアでCDなど買い。 ニューオリンズのベネフィット・オムニバス「Our New Orleans」(アラン・トゥーサン、Drジョン、アーマ・トーマス、ランディ・ニューマン他豪華な顔ぶれ。よくなくてもベネフィットだからと買ったが、よかった!)、 「Beyond The Sea」が聴きたくてボビー・ダーリン。エルヴィン・ビショップを何にしようか迷っていたら、横でバババとCDを次々オタクめくり(造語)していたお兄さんにソレ、ソレが一番だよ!と熱く言われる。 レコード盤で日本においてきた「Struttin' My Stuff」。「ありがとう〜これにします!」と素直に従う。本日の映画:「Ray」ああよかった。観てよかった。レイ・チャールズは好きなのに、音楽のこと以外何も知らなかった。しかしおっさん色好みでんな。
 
本日のお買い物。Traditional Medicionalsのお茶は咳にきくと、ネットで見たので。美味しいチーズとクラッカーは帰ってすぐ食べた。しかし週末のホールフーズ、込みすぎだ。 晩ご飯は昨日の鍋のあまりに練り胡麻をいれたスープで担担麺。具は、ザーサイとひき肉、油菜。
 

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